藍々 碧

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恋台詞で10題 U


恋台詞で10題 U

01.さよならほど辛い別れは無いよ。
02.どんなに頭が良くても君だけは解けないんだ。
03.笑っても泣いても怒っていても、どれも大好きな君。
04.今日よりも素敵な明日を2人で作ろう。
05.もう、君の手が冷たいんだ・・・。
06.奇跡は一緒に起こすもの!
07.たった一度の幸せのために、どれだけ泣いただろう。
08.生きてる限り、必ず2人の思い出は増えていくよ。
09.あなたと一緒なら、どこへ行っても幸せ。
10.お互いに伝えたい思いはいつも同じ。

07.たった一度の幸せのために、どれだけ泣いただろう。

俺たちの付き合いが数ヶ月も経った頃、結は担任に呼び出されていた。
その内容は、自分の進路のことで…。

進学を選ぶのか、就職を選ぶのか。

俺は、結の家庭の事情をそれほど詳しくは知らない。
それは、結が話そうとしないからで、俺自身も聞かないからだ。

とりあえず、母親とはあまり上手くいってないって事は言える。

喫茶店は、それなりに繁盛している。

とりあえず、結は母親をあまり好いてなくて…、

「どーしたの?」

そんな事を考えていると、結が呼び出しから帰って来た。

「…結、どーすんの?」
「うーん、どうしよう…?♪」

おどけた様子でそう言う結。
そうだよな。まだまだ子どもな俺たちに、進路なんて…。

「たった一度の幸せのために、どれだけ泣いただろう。」
「…え?」
「自分の歩もうとする道の先は、私には灰色がかって見えて…。」
「結??どうした??」

「それでも、君が隣に居るから、勇気を出して歩んでいける。」

そう言って、ニコッと笑った。

「ゆ…結?」
「今の、好きな本の一文なの。私も剣十がいるから、勇気を出して歩んでいける。」

真っ直ぐ、俺を見る瞳は、もう迷いなんてないみたいだった。

「今日、お父さんに話してみる。」
「…うん、頑張れよ。」

眼に見えたことを、俺は何も出来ないかもしれない。
だけど、君の震える手を握り、引っ張って歩いて行ける。

たった一度の幸せのために、君は涙を流すかもしれない。
なら、俺は君の流した涙と同じ多さを、楽しさの涙に変えてあげるから。


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