藍々 碧

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恋台詞で10題 T


恋台詞で10題 T

01.君と出会った事は偶然じゃないと思いたいんだ。
02.いつかの出会いより、今の出会いを大切にしたい。
03.今日できることは今日やろう。
04.君を失うよりも悲しいことは無いよ。
05.夢を語ったのは何年前のことだろう。
06.嘘つきなのは全て君のため。
07.明日の楽しみは君に会うことなんだ。
08.その想いに気付いたときは遅かった。
09.気持ちに嘘をついてまでの訳があるんだ。
10.疲れを感じたら一緒の幸せは来ないよ。

04.君を失うよりも悲しいことは無いよ。

朝、喫茶店の前を通っても、何の反応もなかった。
いつも、明るく笑って出てきた彼女の姿は、
今日はなかった。

それに対して深く追求するほど、
親しいと思われていないと思うので、
携帯に連絡する事はやめて、何気ない素振りで学校に向かった。


「なぁなぁ、聞いた?2年のA組の女子が、交通事故で入院したって話。」
「え?!入院する程の大事故だったのかよ!?」
「らしいぜ。まだ意識戻ってないって。」
「誰なんだよ。その女子って。」
「えっと、何て名前だったかなぁ。」


廊下ですれ違った男子生徒2人の会話に
心臓が飛び出しそうになった。


A組ってあいつのクラスじゃん。


まさか


その言葉が俺の頭の中をぐるぐると巡ってた。

教室に朝礼の始まりのチャイムが空しく鳴り響く。

まだ来てない彼女―――

無意識に携帯を握っていた。

「意識不明だったら、電話なんて出れないじゃんかよ。」

そう解っていても…。
コールする自分が居た。

-----プルルルル



-----ガラッ

教室の扉が開いて担任が入ってくる。
これ以上、コールする事は出来ない。

あと数秒。せめて一言。声が聞きたい。
君の安否を知りたい…。

「朝礼を始める前に、皆にお知らせがある。
 A組の…」

担任の言葉に心臓が極端に反応する。

-----ヴヴヴヴヴ…
すると、携帯が震えた。

メールの着信を知らせた携帯を開くと、
送り主は彼女だった。

≪今日、寝坊した。≫

たった1行のそれだけで、涙が出そうになった。

事故をしたのは、別の生徒で、
先ほど聞いた噂程の重体ではなくて、検査入院、って事だった。

そっけない文章が写された携帯を見つめて俺は想う。

君を失うよりも悲しいことは無いよ。


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