藍々 碧

メルマガ話


ブルーtitle



ブルーtitle

01.水分補給
02.海と貝殻と私と
03.ガラスの心
04.傘、入りませんか?
05.空の果て

私は財布の中にそっとしまった。

04.、入りませんか?

「ねぇ、何で最近部活でないの?」
「え?…ちょっとしんどくて…。」
「・・でも、作品、文化祭までに2つ仕上げないといけないのに…。」
「う・・うん。」
「まだ1つ目の途中なんでしょ?しかも、2つ目は何を描くかも…」

「解ってるよ…!」

イタイ部分を指摘されて、つい大きな声で叫んでしまった。

「あ、ゴメン。」
「…ううん、ゴメンね。人にはペースってもんがあるよね。
 私も悪かった、ゴメンね。」
「ゴメンね、ありがとう。ちゃんと完成はさせるから!」
「待ってるね。」

優しい友達。

今日はお昼頃から雨が止まない。
まるで私の今の気分みたい。

「はァ…帰ろ。」

校舎を出ようと思ったその時だった。

「…今日は止まないのかなぁ…はぁ。」

「?!」

彼が私の1m程隣に立って、そう呟いた。

「どーすっかなぁ…。」

彼は傘を持ってなかった。
そして、友達や彼女らしき人も誰も居なかった。

「何で今日に限って一人かなぁ…。」

…まさか、誘ってる…?????
『お前のその傘を貸せ〜!』的な感じ…?!

「誰か、入れてくれないかなぁ…。」

言うべきなのかな…でも、なんて?
『傘、入りますか?』『傘、入りませんか?』
いやいや、あー、もう、どうしよう…!

私が悩んでいると…。

「ねぇ。」

話しかけてきた。

「?!!?!!!!!!!!!!」
「あ、ゴメン驚かせた?」
「え?いえ!ナンですか?!」
「駅まで傘、入れてくんない?」

な・な・な・何ですと?!
自分で言って来たーっ!!!

「え?!傘?」
「ダメ?あ、彼氏待ちだった?」
「いえ!違います…!」
「じゃ、入れて?」

断る理由も、断れるわけも、断ることもできず。
相合傘完成です。

「…美術部だよな?」
「え?!な・なんで知って…!」
「あ〜、サッカーしてる時、休憩入ると見えるんだ。美術室。」
「見えてるんですか?!」
「うん。校庭の方、描いてるんでしょ?」
「あ、はい。」

「そういえば…」
「?」
「ネックレス…」
「え?」
「貝殻のネックレス…どうしたの?」
「え?!ネックレス?」
「え?してたよね。修学旅行の時の…白い…」

訳が解らなかった。
何で彼が私がネックレスを買ったことも、してたことも…
そして外した事も知ってるのか…。

「あ…あれは…」
「無くしたの??」
「いや、持ってるけど…」
「けど…?」
「・・・・したくなくて。」
「なんで?思い出じゃん!」
「でも…」

貴方と、あの女の子と、お揃いはイヤだから…。

「してよ。」
「え?」
「して?俺、同じの持ってるんだ。」
「…?」
「…ってか、ワザと同じの買った。」
「え????」

同じの買った??




ってか…スキ。





「おーい。」
「はぁっ?!!!!!!!!!!!!!」
「スキです。付き合ってください。」
「え???ちょっと…え???」
「ダメ…?付き合ってるヤツとか、居るの?」
「居ない…けど…え??」
「じゃ、スキなヤツとか、居る??」
「いや…」

「お願い。俺、スキなんだ。付き合ってください。」
「は…はい。」


それ以外、言葉は出なかった。

「で、でも、これ…これと色違いのしてる子は?」

私は財布からネックレスを取り出してきいた。

「持ってんじゃん!…ってか、あれは、妹なの。」
「い、妹?」
「ってか、なんでそんな事、知ってんの?」
「…びっ、美術室から…見えるから。」

「へぇ…見てたんだ。」
「み…見て…見てた。」

「本当に?!マジで嬉しいんだけど!!!」

そうして、私達は恋人同士になった。


BackMenuNext


ヰ流部屋 藍々部屋 妃咲部屋

≪back≪