[Sprit×Drug−精神安定剤−]
[08BAB]
姫の悲鳴とほぼ同時に崇は自分の首を切った。
「っ、馬鹿野郎!!!!!!!!!!!!!」
「早く!!救急車!!!!」
倒れた崇に近寄ると、どくどくと血液が流れ出してきていた。
「っ…翔…痛いよ…。」
「お前、馬鹿だろ!何やってんだよっ!!!」
「死ぬんかな。…俺。」
「喋るなっ!ってか、死ぬな!」
次から次へと溢れくる崇の血を、俺は必死で止めていた。
「くそっ、救急車は、まだかよっ!!!」
しばらくして、救急隊員が駆けつけてきて、崇は病院へ搬送された。
「崇…。」
俺は、崇を止められなかった。崇を理解してやれなかった。
薬から必死に逃げ、崇と会うのも避けていた。
崇を孤独にさせた。
俺を殺して自分も、そんな事を考えるまで追い詰めた。
いくら考えても、自分の崇にした事への言い訳は見つからなかった。
「翔…くん。」
姫と両思いになった。
でも、その幸せを感じていたあの時だって、崇は孤独に悩んでた。
「俺は、何をしてたんだ…。」
大切だった筈の友人を、失いかけて、やっと気付くなんて…。
「大丈夫…だよ、きっと。」
「気休めなんて止めろ!俺が…俺が悪かったんだ…。」
全て、俺が…!
-----ウィィィン
「血液が足りないです!誰か…穂村さんと同じ血液型の人…。」
全て、俺が…! 崇の血液が足りない…!
「俺のを、俺のを使って下さい!!!」
「何型ですか?!」
「Aです!」
「ダメです。穂村さんは、B型なんです…。」
「くそっ!何で…」
「私、Bです!」
姫がそう言った。
「じゃ、こっちに来て!」
姫は、看護士と奥に入っていった。
「俺は…血でさえ、崇にあげることが出来ないのかよっ…。」
