[A Mermeid Princess Tragic]
[01]


A Mermeid Princess Tragic

これは昔の話。遠い昔、まだ海に―人魚―がいた時の話…。
ルイは海の世界の王国のお姫様。
末っ子でお転婆で好奇心が強く、そして…人間になりたいと、いつも願っていたのです。
「陸の世界には、私の知らない事ばかり…いつか…そう…」
そう願い日々を送るルイの生活にある転機が訪れたのです。
その日は凄い大嵐…。
よりによって、ルイは少し遠くの海まで散歩に行ってたのです。
「どうしよぉ…この嵐じゃ家に帰るのが大変…。どうしよう?」
「そうだなぁ…しばらくここに居たら?」
そう言ったのは一番の仲良しの魚のリドです。
「海の中がこんなに酷いんだもん、外の世界はどうなってるのかな?」
「え?ちょっと、待ってよ!ルイ!」
そう言ってルイは海の上まで行った瞬間、大きな船から男の人が落ちたのでした。
「「あっ!!!」」
ルイとリドは同時に声を上げ、そして沈んでいく男の人を追いました。
「ねぇ、ルイ…助けてどうすんの??」
「でも、あの人…人間だよ??海の中じゃ息が出来ないから死んじゃう!」
「そうだけどぉ…」
「いいのっ!リドもほら、急いで!」これがルイとジャンク王子との出会いでした。(この人…格好いい…)「ルイ、どうしたの??」
「なんでもないっ!リド、ほら引っ張って!」
「う、うん…!」
「リド、どうしよう!?あの船にはもう戻せないし…」
「う〜ん…岸辺に運ぶっていうのは?」
「そうだね、急ごう!!」
「無理ぃ〜!重いよぉ〜ルイ〜!!」
「我慢すんのっ!それに、この人…ちょっと…」
「え?何て?」
「な、なんでもないっ!」
ルイが岸辺にジャンクを運べた時にはもう嵐は去っていた。
「この人、全然目ぇ覚まさないね…。」
「う〜ん…待っとこうか、」
「うん。」
ルイとリドはジャンクが目を覚ますまで待つことにしました。
「♪エメラルドの海を〜…自由に泳ぐ君は〜…」
ルイは王国の中でも歌が上手だ、と有名でした。
(やっぱり、ルイは歌が上手だなぁーっ!)
「♪果てしない青い海全てが僕の〜…」
その時…「う・・・うん…」ジャンク王子が目を覚ましたのです…!
ルイは慌てて海に飛び込み、逃げてしまったのです。
「なんて綺麗な歌声だったんだ…ん?これは?」
それはルイの貝の髪飾りでした。
「…誰だったんだろう。」

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