[No Distance小説大会 Vol.01]
著者:千 妃咲
[ 3話]
「じゃあさ、今度の日曜にでもどっか行かない?」
「えっ!?」
尾方君は突然私にデートの約束を切り出してきた。
今度の日曜といえば前々から裕香と遊ぶ約束をしていた日だ。
裕香との約束をすっぽかす事はできない。
ただでさえ、尾方君との告白を受けて裕香とは気まずい雰囲気なのに
デートの約束なんて受けたら…
「あのね、日曜はちょっと…」
「なんか大事な用でもあるの?」
「うん。友達との前から約束しててちょっと日曜は無理なの。」
「友達って中村さん?」
「うん、裕香。中学からの付き合いで一番の親友なんだ。」
「へぇーそういえばいつも一緒にいるよな。」
本当に私にとって裕香は一緒にいると楽しいし、
相談ごとにも乗ってくれて一番大切な友達。
でも、最近になって裕香の私への態度が変わってきた様に思う。
中学の時よりも私に依存しているというか、束縛されている様な気がする。
今回だって憧れていた緒方君に告白されてどうしたらいいか分からなくて
裕香に相談したのに返ってきた返事は、
「自分を大切にした方がいいよ。友枇には私がいるじゃない。」
と泣きそうな顔で言われてしまった。
何故あんな顔をしたのだろう。
友枇からそんな答えが返ってくるなんて…
