[No Distance小説大会 Vol.01]
著者:藍々 碧

[12話]


「いや、私はいいや。」

彼女の言った意味も解らなかったし、凄く不快に感じて、
そんな変な返答をした。

気不味くなってしまった、と言っても、私は裕香の事を友達だと思っているし、
まして、虐めるなんて。

そんな事、出来る筈がなかった。

「―――川原さん。それ、どういう意味か知ってる?」
「え、ど――っ、」

―――バサバサッ

“どういう事”、そう言おうとした時、
彼女は私の机に有った物…

教科書やプリント、筆箱など、全てを床へ払い落とした。

「あ、ごめんねー、、、・・プッ」

口で謝りながら、噛んでいたガムを机に吐き出し、
床にある教科書を踏んで去っていった。

「・・・・・――?!」

意味が解らなかった。

とりあえず、教科書を拾って…ガム、捨てな・・きゃ、

―――と思って、立ち上がると、
後ろの席の子が ガンッ と私の椅子を蹴った。

「・・・・いっ、、った…い。」
「ゴメンゴメン、ダイジョウブ〜?」
「――うん、ダイジョウブ。」
「なんだ。じゃ、次は、もっと強くしよーっと♪」

これから起こるかもしれない、私への“イジメ”を想像して、
ゾッとした。


それから一週間、私は、酷いイジメに遭っている。

今まで、こんな事経験した事なかった。
…ふと思う。『裕香が守ってくれてたんだ、』と。

裕香は、私が虐められてる事を知らない。

私は相談できてないし、何より、虐めてくる女の子は、
裕香の前では何もしてこなかった。


お昼、裕香とご飯を食べている時だった。

「――友枇、この痣…何?」

それは、2日前、体育の時腕にボールを当てられて出来たものだった。

「――・・・・・えっと。」

―――パシッ

「誤魔化したら許さないよ。」

裕香に掴まれた腕は、髪の毛を触っていた。

「…・・い・・・虐められ・・てる。」

「・・・・・・・・・・・・・?!」


次へ
前へ
他の人を読む