[No Distance小説大会 Vol.01]
著者:藍々 碧

[10話]


あの日…裕香の家を訪れた日以来、私達の関係は“普通の状態”に戻っていた。

けれど、“今までとは違って”いた。

「友枇、おはよー。」
「裕香、おはよ。数学の宿題やってきた?」
「勿論でしょー♪でも、2ページ位なら、授業中にしてくれたらいいのにね。」
「・・・裕香・・?・・・5ページはあったよ?」

「えええ?!P.23〜P.24じゃなかったっけ?!!」
「違う違う!P.23〜P.28まで!」
「ヤーーーバーーーイーーー!!!!」
「間違ってるかも、だけど、見る?」
「ありがと〜!お願いしますっ♪」

きっと、他の人からしたら、何の変化もない、そう見えて当然だった。

だけど、お互いがお互いと、距離を置いて話している、それが解っていた。
それは、自分自身にしか、当人同士にしか解らない程度の、ほんの小さなもの。

でも、今までの2人には、大きな変化だった。

つまり、表面的。

それが、どれだけの事なのか。
私は、ちゃんと解れてなかった。


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