[No Distance小説大会 Vol.01]
著者:藍々 碧

[ 9話]


「好きなの。でも、裕香も好きなの…!」

友達も、恋も…1つなんて、選べないよ…。
私、どうしたらいいのかな。

「そんなの、ワガママじゃんか。」
「そんな言い方…っ・・!!?」

バッと裕香の顔を見ると、裕香は泣いていた。

「え?裕香?!どうしたの??」
「普通は…普通の子なら、彼氏取るに決まってるじゃんかぁ…
 なのにっ、何で…っ、友枇は違うのよぉ…。」
「だって…。私には裕香が必要だよ…。」
「…友枇、いい子過ぎるよっ…!!もう、解んない。
 どうしたらいいのか…解んないっ…!」

友達の恋を応援したい自分と、自分と一緒に居て欲しいと思う自分。
どっちが正しいのか。 どっちが幸せなのか。

そっか…裕香も悩んでくれてたんだね。

「ありがとう、裕香。一緒に悩んでくれて。」

「・・う、うん。」

感謝の気持ちを言った私への返答に
裕香が一瞬詰まった事に勿論気付く訳もなく。

私は裕香が落ち着いたのを見て、自宅へと戻った。

だけど、裕香が悩んでいた理由が他にもあった事を、
その時はまだ、気付いてなかった。


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