[No Distance小説大会 Vol.01]
著者:藍々 碧
[ 2話]
今までいつも一緒だったんだ。離れられる訳が無い。
「どうしたらいいのか…解んないよぉ…。」
尾方くんは、何も言わなかった。
多分、私の気持ちを少し解ってくれたんだと思う。
「確かにな…中村にとって、川原さんは…親友を越す程に大切な存在なんだよな。」
「・・・」
「小学校の頃、虐められてて、中学に上がっても虐められるんだと思ってた。」
「え?虐められ…って・・え?」
裕香…虐められてたの…??
「え、知らなかった?…言っちゃまずかったかな。」
「全然知らない…そんな話。」
「中村って、髪の毛がほら、赤茶だろ?」
裕香の髪の毛は、地毛なのに、とても綺麗な赤茶色をしている。
真っ黒の髪の私は、密かに憧れていたりする。
「それが原因で??・・信じられないっ!」
「うん、でも…だから、女子に酷いことされてたみたいでさ。」
「そうだったんだ…。」
「だから、中学でもされると思ってた。でも、中村の横には川原さんが居たから。」
中学2年のクラス替えの時、全然知らない子ばっかりで、不安だった私に、
話しかけてくれたのが、裕香だった。
辛かったんだね…裕香…。全然知らなかった。
中学の頃から仲良しだったのに。
「尾方くん、私、今はまだ正しい答えが出せないよ…。」
「うん、解ってる。でも、これってフラレタ訳じゃないよな!」
「・・うん、、その、私も尾方くんの事…好きかもだし…。」
「これから、遊びとか、誘ってもいいかな、、?」
「うん、でも、今は、もう少し裕香優先になっちゃうけど…。」
私の出した答え、それは“裕香”だった。
この中途半端な答えが後に厄介な事になるとも知らずに…。
