[Sprit×Drug−精神安定剤−]
[01]
「寒みぃ〜凍えそうだ…マイナス100度位あるんじゃねぇか…!?」
「おい…そんなに寒いのか?今の気温…23度だぜ?」
「うっそだろぉーっ?!」「あ、こんなに寒いのに蝶!」
「ど・・何処??」
「ほら!あ、お前の鼻に止まってらぁ〜!マヌケ〜ハハハハハ」
「え?何処?蝶なんていねぇじゃん。」--ドンッ
「いたぁ」
「大丈夫ですか??」
「おい!翔〜謝れよ〜」
「…」
「おい・・し・・翔?どうしたんだよ!」
「君は俺のお姫様…?」
■Spirit × Drug -精神安定剤-■「え…?ちょ…離して下さい…!」
「崇!俺にお姫様が舞い降りてきた!」----バッチィンっ
「っつ・・」
「あんた…馬鹿じゃないの?…薬物やってんでしょ?!」
「…薬物…やって何が悪いの?」
「悪いに決まってんじゃない!」
「どう悪ぃんだよ。」
「あんたの身体は確実にドラッグに蝕まれて行ってんだよ?」
「はははは。俺はドラッグと共存してんの〜」----バッチィンっ
「馬鹿。共存できるもんならしてみなさいよ。」
そういい捨てて女は去っていった。
「…なんだよ…。何がわりぃんだよ。。」
「まぁまぁ〜…!今日俺ん家寄るか?」
「あ…あぁ。」…俺は大学2年。望月 翔。
ご覧の通りの薬物愛好家だ。
今、俺はドラッグと共存してるし…別に死ぬ程やってるわけでもない。やり始めた最初のきっかけは『興味』ただそれだけだった。
大学のサークルの先輩に勧められて。歯が抜けたり…って言うけど、そんなのはシンナーの話。
覚せい剤なんていつでも辞められるんだ。それに、世の中には覚せい剤を使って芸能界とかで活躍してるヤツだって居る。
覚せい剤の力で人を喜ばせることが出来てるんだ。覚せい剤を使って何が悪いんだっての。
「翔〜今日のぶつかった女の子、可愛かったな。」
「うん。でも…2発も殴られた。」
「ははは。お前がイキナリ変な事言うからだよ!」でも、一瞬一目ぼれだったんだけどな…。
「あ、翔。明日元山先輩が何かマブネタ手に入れたから買わないか〜?って」
「おお。最近はマゼモノばっかだったから頭痛かったんだよね。」
「じゃ、行くべ?」
「勿論!」
「元山先輩、こんにちはっす。」
「おぉ、翔・崇おせぇよ〜」元山先輩は俺の大学の先輩で…
ドラッグを勧めてきたのもこの人だ。先輩はどうやら俺が知り合う前からやってるらしい。
その割りにかなり正常な人で、俺はこう言う正常な人が居るからドラッグを続けていられる。「崇くん〜聞いてよ〜晴徒がね〜」
元山先輩の彼女、美里さんだ。
この人もドラッグ愛好者でドラッグをキメると元山先輩の愚痴を言ってくる。たちの悪い女だ。
「そんな、美里さん。元山先輩に俺が怒られますって〜」
「そんな事言わないでよ。晴徒は美里の事なんてなにも思っちゃいないんだから!」
「んな事ないっすよ!なぁ!翔!」
「あっあぁ!いつも美里さんの自慢ばっかっすよ!」
「そんなの一度も聞いた事ないも〜ん」「おい美里。」
「…今は崇くんの彼女なの〜」
「いい加減にしろよ。」
「崇くん…晴徒が恐い〜」あぁ・・・いつものパターンだ。
今から美里さんが泣いて…崇に泣きついて…「ぐずっ…崇くん…美里を慰めてよぉ」
「いや、でも…」崇にキスして…
「崇くんが好き〜!・・・・・・」
「…!」元山先輩が怒る…と。
「いい加減にしろ!この淫乱女!」
「何よ変態!」
「俺が居ないと生きていけないくせに。」
「自惚れないでよ!晴徒のより崇くんの方が大きいんだから!」
「…!もう許さねぇ。」…で元山先輩が美里さんとヤっちゃう…と。
毎回このパターンなんだ。「ふぅ〜…。」
「今日は崇がターゲットだったな。」
「本当このパターンいい加減捻りが欲しいよな。」
「あぁ。美里さんと俺がヤっちゃうとか…な!」
「元山先輩が恐いけどな!」「あ、俺そろそろ帰るわ!」
「翔なんか用事か?」
「いや、今日は親が早く帰って来いって」
「ただいま。」
「翔ちゃん〜お帰りなさいっ! 今日の大学はどうだった??」
「翔お帰り。」
「・・・」「今日は私達の結婚記念日だから、翔ちゃんお祝いしてね…♪」
「うん。」うちの親は愛情深い人で、母さんは俺を23の時に産んだにも関わらず、
それから20年経つ今も昔の頃から変わらない愛を俺に注いでくれている。…いつまでも愛し合う事はとても大切な事だと思うが、
俺には二人の愛が重すぎる。「2人とも…結婚記念日おめでとう。これからも仲良く!」
「翔ちゃん…!ありがとうママ嬉しい!!」「あ、俺ちょっと出かけてくるわ。」
「え?」これから2人は夜の営みでもするだろう。
そんな時に子どもが居るとヤれるもんもヤれないだろうからな。「行ってらっしゃい。気を付けて。」
「うん…ごゆっくり」
――――――――――ガチャッ
「ふぅ…本当あの子が居ると疲れるわ。」
「そうだな。俺達は愛もなくあの子が居るから縛られた生活をしているんだからな。」
「早くあの子にこの家から出て行ってほしいわ…。」
――あ、ヤベッ家に財布忘れてきた
――どーすっかなぁ…。取りに戻っても…大丈夫だよ…な?「ねぇ、私はいつまであの子と暮らさなきゃいけないの???」
「とりあえず、翔をこの家から追い出さないとな。」――そっと入れば大丈夫だよな。 「じゃ、早く追い出してよ!」 ――あれ?話し声? 「私はあの子が…翔がいるから20年もの月日を無駄に生きてきたのよ!?」
「それは俺だって同じだ!」――もしかして、喧嘩してる? 「解った。翔には一人暮らしをさり気なく勧めてみよう。君も早く俺と別れたいんだろう?」
「…といいつつ、貴方にも…いるんでしょ?」
「ははは、君も人が悪い。」―――――――――カチャッ
今、俺の話をしてた???しかも俺が邪魔だって…?
今まで二人の愛が重すぎると思って生きてきたのに、
それが偽りだったなんて…。…何で今まで気付けなかったんだろう…。
――ドンッ
「いてっ」
「御免なさい!大丈夫………あ。」
「あ、姫だ…。」
「こないだのドラッグ男!!」「・・・・・・。」
「…もしかして、泣いてる?」
「いやっ!泣いてないけど?」
「…ちょっと話聞いてあげようか?」「・・・・・・うん。」
